大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和24(れ)2976 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人荻野陽三上告趣意は末尾に添附した別紙書面記載の通りである。

第一点について。

記録を調べて見るに、昭和二四年六月一四日附原審第二回公判調書には、同日、

裁判長吉田常次郎、判事保持道信、判事鈴木勇列席の上公判を開廷し次回期日は同

年八月二五日と指定告知された旨の記載があり同年八月二五日附原審第三回公判調

書には同日前回同様右三名の判事列席して公判を開廷した旨の記載はあるが、同公

判において手続を更新した旨の記載はないから、右第三回公判期日においては手続

の更新はなされなかつたと認めなければならない。しかし第三回公判期日に列席し

た判事は第二回公判に列席した判事と同一であるから刑事訴訟規則施行規則第三条

第三項により必ず公判手続を更新しなければならない場合に当らない、従つて原審

において所論のように公判手続を更新しなかつたとしても違法ではない、論旨は理

由がない。(昭和二四年(れ)第二〇〇〇号同二五年二月一五日大法廷判決参照)。

第二点について。

記録に徴するに公判調書中紙質の異る用紙が一部分使用されていることは所論の

通りである。しかし何れも裁判所の用紙として同一の形式を具備しており且つ筆跡

は同じペン書きであつて所論のように一方がペン書き他方が複写書きとなつていな

い。そして所論同調書には各葉契印を施してあり、其の契印は同一の契印であり、

且つ契印と認めるに十分であつて、疑をはさむ余地はない。なお右契印は同調書作

成者たる裁判所書記の名下に押されている印と同一であると認められるから、同調

書は適式に作成された真正のものといわなければならないから論旨は理由がない。

よつて旧刑訴法第四四六条により主文の通り判決する。

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以上は裁判官全員一致の意見である。

検察官 竹原精太郎関与

昭和二五年六月二〇日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 穂 積 重 遠

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